Mailman - The GNU Mailing List Management System Copyright (C) 1998-2018 by the Free Software Foundation, Inc. 51 Franklin Street, Fifth Floor, Boston, MA 02110-1301, USA これは Mailman 2.1 の README を故・菊地時夫氏が和訳したものを元に 二木@市民電子情報網が内容を更新したものです。 誤訳や情報の更新があるかもしれないので、必ず原本(英文)を参照してください。 はじめに これは GNU Mailman すなわち GNU 公開使用許諾(GPL) のもとで配布される メーリングリスト管理システムです。このプロジェクトの名前は "Mailman" と綴ります。但し、最初の 'M' は大文字で,2つ目の 'm' は 小文字で 書きます。この他のどんな綴りも間違いです。 Mailman は主に Python つまりフリーのオブジェクト指向スクリプト言語で 書かれています。セキュリティの目的でいくらかは ANSI C のコードも 含まれます。 Mailman は最初 John Viega によって開発されました。その後、 (Version 1.0b3 まで) Ken Manheimer が開発に携わりました。さらに 1.0 最終版までの作業はグループの力で、主要な貢献者は Barry Warsaw、 Ken Manheimer、Scott Cotton、Harald Meland、John Viega です。 Version 1.0 から先は主に Barry Warsaw が保守にあたり、 多くの人たち からの貢献を受けました。詳しくは ACKNOWLEDGMENTS ファイルを読んで ください。Jeremy Hylton は Mailman 2.0 の Pipermailコードに 貢献しました。 Mailman のホームページは http://www.list.org にあり、そのミラーは https://www.gnu.org/software/mailman/ http://mailman.sf.net にあります。 Mailman 2.1 は Python 2.4 または以降のバージョンを必要とします。 (訳注: Python 3 以降には対応していません) これは次のサイトからダウンロードできます: https://www.python.org これを書いている時点(2015年2月10日)での最新の 2.7 系パッチリリース であるPython 2.7.9 を使うことを強く推奨します。 (訳注: この訳を作っている2018年7月16日現在 2.7.15 が出ており、 これを使うことを強く推奨します。) Mailman 2.1 は Python 2.2 以前のバージョンでは動かず、また、 Python 2.3 では機能のうちの一部は動作しないと思われます。 (訳注: Mailman 2.1.27 以降では Python 2.5 より前のバージョンの サポートはなくなりました.) また Python と Mailman を入れるには ANSI C コンパイラも必要です。 gcc (GNU C コンパイラ)はその目的に適合しています。 Mailman は 現在のところ GNU/Linux とその他の UNIX 風のオペレーティングシステム (例えば Solaris、*BSD、MacOSX、等) でのみ作動します.Windows では 動きませんが、ウェブとメールのクライアントソフトは Mailman との 接続には十分機能します。 インストールには INSTALL ファイルを見てください。もし、以前のバー ジョン からバージョンアップしようとしているのであれば、UPGRADING ファイルに 重要な情報が入っていますので必ず読んでください。 特徴 Version 0.9 からの変更については NEWS ファイルを読んでください。 (膨大な)要望リストについては TODO ファイルを読んでください。 Mailman の動作しているところは、 https://mail.python.org/mailman/listinfo で見ることができます。 Mailman はメーリングリスト管理プログラムに期待される標準的な 特徴をほとんど備えています。さらに: - リスト管理のほとんど全ての作業が Web ベースです.Webベースの 登録とユーザ設定管理ができます。それぞれのメーリングリストの "ホームページ" はカスタマイズできます。 - (司会者を置く)モデレート、公開・非公開の登録(入会)ポリシー 会員名簿の非公開、送信者に基くフィルターなどのプライバシー 設定ができます。 - ビルトインで自動Webベース・アーカイブ(保存書庫)ができます。 書庫は公開または非公開にでき,外部のアーカイバに渡すことも できます。 - ユーザ毎の設定で MIME 形式または RFC1153 スタイルで「まとめ読み」 の設定をすることができます。 - メール/ニュース ゲートウェイが組み込まれています。 - 自動返答が組み込まれています。 - Majordomo スタイルの メールベースのコマンド。 - 拡張可能な枠組みでのバウンス(メールエラー)検出機構を内蔵。 - SPAM 検出機能を内蔵。MIMEに基く内容フィルター - 拡張性のあるメール配送パイプライン - 仮想ドメインをサポート 必要事項 デフォルトのメール配送機構は直接 SMTP 接続を使っており、ポート 番号25で動いているどんなメール配送システム(MTA) であっても構い ません。ですから、どんな MTA でも Mailman を使うことができます が、特定の MTA (Exim と Postfix) を使うと、ウェブを通したリスト の作成と削除もサポートできます。 Mailman は CGI/1.1 をサポートするどんな web サーバでも使えます。 生成される HTMLはとても平凡で画像をケチっていますので、ほとんどの ブラウザにとってフレンドリーのはずです。 Mailmanインストールの設定の一部の段階で、ホストマシンでのroot 権限が必要になります。詳しくは INSTALL を見てください。 Mailman のウェブとメールのユーザインターフェースはどんなメール ソフトでもウェブブラウザでも使えるようにしていますが、メール ソフトは MIME を理解できるほうがよいでしょう。Java や JavaScript やその他のカッコいいプラグインは必要ありません。 はじめてリストを作成する (訳注: このセクションは現在のREADMEにはなく、この内容は doc ディレクトリ以下にあるインストールマニュアル(installation manual)の セクション12 および 13 でカバーされていますが、2016年3月2日現在でも この手順で問題はないように思われますし、せっかくの訳なので残して おきます。) 以下の手順は、あなたが既に INSTALL ファイルに従って Mailman を インストールし、設定済みであると仮定しています。テストのリスト を作成するには、以下のようにしてください: - 最初に、サイト管理者のパスワードを設定します。インストール したディレクトリ(デフォルトでは /usr/local/mailman) に cd して 次のようにします。 % bin/mmsitepass New site password: [yourpassword] Again to confirm password: [yourpassword] Password changed. 訳注: もし、あなたが環境変数 LANG を ja に設定したら 以下のようなプロンプトが出てくるかもしれません。 % bin/mmsitepass 新しい サイト のパスワード: パスワード確認: パスワードを変更しました. - 次のような URL に接続します。 http://my.dom.ain/mailman/create 画面に出てくる指示に従ってフォームに記入します。そして、 "リスト作成者の認証パスワード: " のところに先ほどのパスワード を入れます。自分のメールアドレスを"最初のリスト管理者アドレス" に入れて、「リスト作成完了」をメールで管理者に知らせるように、 "はい" を選びます。 - 「リストを作成する」をクリックします。 - メールをチェックして、新しいメーリングリストが作成されたことを 知らせるメールを読みます。 - 注意: もし、Exim か Postfix 以外の MTA を使っている場合には、 (例えば、Sendmail や qmail) メーリングリストの alias を手で 設定するという、一手間が必要です。あなたが受け取ったメールに 書かれた指示に従ってください。(あなたの MTA についてどのように したらよいのか知っている必要があります。詳しくは、あなたの MTA についての README を読んでください。) - リストの管理ページへ行ってください。(ウェブページのリンクか メールに書かれたリンクをたどります) 典型的な URL は次のように なっているはずです。 http://my.dom.ain/mailman/admin/mysitelist リストのパスワードを入れて「ログイン...」をクリックします - 「会員管理」をクリックし、続いて「まとめて入会登録」へ行きます。 - 自分のメールアドレスを大きなテキストフィールドに入れて 「変更を送信する」をクリックします。 - 自分のメールソフトを使って、yourlist@my.dom.ain 宛てにメールを 出して見てください。Mailman を経由して配送されるメールが 1,2 分のうちに届くでしょう。 おめでとう!初めてのメーリングリスト作成とテストが完了しました。 もし, つまづくようなことがあれば、次のセクションのその他の情報を 見てください。 その他の情報 オンライン文書は、あなたが Mailman を開いたディレクトリの下の file:doc/ に入っています。 コミュニティ手動でまとめられた情報のための wiki は以下にあります。 https://wiki.list.org wiki には Mailman コミュニティが保守しているオンラインFAQが含まれて おり、そこには膨大な情報があります。 https://wiki.list.org/display/DOC/Frequently+Asked+Questions また、さらなる文書にへのリンクは以下の通りです。 https://wiki.list.org/display/DOC/ (その他の英語の情報については英語版のREADMEを見てください) 日本語で Mailman についての情報をやりとりするための場所としては Google Groups に以下のフォーラムが開設されています。 https://groups.google.com/forum/#!forum/mailman-users-jp なお、この日本語訳の内容については元訳者が故人であり、 補訳者である二木が上記フォーラムには参加できていないため、 launchpad.net の bug または merge proposal あるいは https://launchpad.net/~futatuki を通じて直接二木までお知らせ 頂ければ幸いです。